インペリアルピンクトパーズ
インペリアルピンクトパーズの希少性
インペリアルピンクトパーズは、採掘量の非常に少ない希少なインペリアルトパーズから派生して生まれる唯一無二のトパーズです。
ここでは本物のインペリアルピンクトパーズに関する品質価値や特殊処理の違い、さらにスピリチュアルな領域での意味合いなどを解説いたします。
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インペリアルトパーズとは(トパーズ基礎知識)
トパーズにはブルー、透明、イエロー、ブラウン、ピンクなど様々な色合いがありますが、大きく分けると「F-タイプ」と「OH-タイプ」の2種類に分けられます。
フッ素(F)を多く含有すると一般的にブルーや無色のトパーズとなり、ほとんどのトパーズがこのFタイプとなります。
一方、水酸基(OH)が多く含有すると、褐色~オレンジ~イエロー系となり「インペリアル=皇帝」の名を冠するほど貴重な存在となります。このインペリアルトパーズの産出量は非常に少なく大変希少です。
また、OH(水酸基)タイプの結晶には長時間光に当てても退色しにくいという特性を持っており、輝きが損なわれ難いことも高値で取引される要因のひとつとなっています。
インペリアルピンクトパーズとは?
まず、OHタイプのインペリアルトパーズからしかピンクトパーズは生まれず、Fタイプのピンクトパーズは構造上存在しません。
そのため、そもそもピンクトパーズは大変希少となりますが、流通するピンクトパーズと名のつくものには種類があり、加工処理の違いによってその価値は大きく異なります。
インペリアルピンクトパーズの加工処理の違い
天然で美しいピンクカラーとなったピンクトパーズはほとんど流通していないため、基本的に人工的な処理を施してできております。
しかし、加工にはいくつかあり、その加工方法によって品質も価値も異なってきます。
着色処理されたピンクトパーズの特徴
一番多く流通しているのは、無色トパーズに艶のある着色コーティングを強く施したピンクトパーズです。
着色ピンクトパーズは彩度が高く艶のあるショッキングピンクカラーとなります。色が均一となるため安価なアクセサリーとして重宝されますが、天然色では無いことが容易に判別できます。
尚、着色コーティング処理されたピンクトパーズは摩擦に弱く、身に着けているうちに擦れて剥げてきたり、強い除光液などで拭くと色が落ちてしまいます。
価格的にはお求めやすいため気軽に楽しむなら良いですが、天然石としてトパーズ本来の美しさを楽しむ場合には、あまりおすすめし難い処理となります。
艶の無い着色処理も存在します
もうひとつの着色処理として、あえてナチュラルっぽく見せるために艶出しをしないタイプも存在します。
こちらは全体的に薄いピンク色となっており、一見すると天然色と勘違いしてしまう人もいらっしゃるようです。
しかし、着色であるため色味が不自然に均一となる傾向があります。また、強力な除光液なら脱色してしまうため判別できます。
また、クラック部分に強く色味がつく場合があり、ひび割れ部分の色味が不自然に強くなっている場合は着色処理を疑った方が良いかと思います。
品質高い加熱処理ピンクトパーズの特徴とは
そして、一番おすすめなのは、品質高いインペリアルトパーズに加熱処理を施したインペリアルピンクトパーズです。
加熱処理とは、天然インペリアルトパーズに熱を照射することで本来の色味を変化させる自然界でも起こり得る事象を人間の手で行っている技法で、宝石処理として認められている手法になります。
ただし、すべてのトパーズに加熱処理をすれば美しいピンクトパーズになるわけではなく、OHタイプの構造を持つインペリアルトパーズ(処理前はオレンジ色)に加熱処理をした場合のみピンク色に変化します。
しかも、薄いオレンジ色のインペリアルトパーズを加熱しても薄いピンク色にしかなりません。オレンジ色が濃く出ている品質高いインペリアルトパーズを加熱することで発色が強くなり、濃いピンク色が生まれます。
加熱処理のみのインペリアルピンクトパーズは、ひとつの石の中に自然由来の色濃淡がそのまま表れる傾向があり、これは着色には決して出せない特徴となります。
尚、「加熱処理をしているから価値が無いのでは?」と思われる方もいらっしゃると思いますが、そんな事はありません。
加熱処理といっても、その石が持つ色味をコントロールできるわけでは無いので、美しいピンクトパーズの流通量は大変少なく希少になると言うわけです。
ちなみに、何の処理もしていない完全未処理の天然ピンクトパーズもごく僅かに存在しますが、極めて希少でダイヤモンドを凌ぐ超高額となります。天然未処理の丸ビーズのブレスレットはまず存在しません。
インペリアルピンクトパーズの偽物にご注意
ピンクトパーズは大変人気ですので、やはり偽物も存在します。
それはトパーズではなく、安価な水晶にピンクの着色コーティングをして、ピンクトパーズとして販売されているものです。
どんなに綺麗でも、そもそもトパーズではありませんので注意が必要です。
判別方法のひとつとして、トパーズは比重があるため水晶よりも持った時に重く感じます。水晶と比較すれば重さの違いは意外と解るため、多少の経験は必要ですが判断手段として覚えておくと良いかもしれません。
このように、ピンクトパーズをお求めになる際は、どの様な処理がされているのか?をしっかりと確認し、迎え入れをご検討くださいませ。
トパーズ鉱物概要
- 名称
- トパーズ
- 英語名
- Topaz
- 和名
- 黄玉(おうぎょく)
- 成分
- Al2(F,OH)2SiO4
- モース硬度
- 8
- 屈折率
- 1.63-1.64
- 比重
- Fタイプ:3.56 / OHタイプ:3.53
- 結晶系
- 斜方晶系
- 光沢
- ガラス光沢
- 劈開
- 一方向に完全
インペリアルピンクトパーズの意味やスピリチュアル効果
トパーズは、持ち主の潜在能力を引き出すことから、ユダヤ祭司は神と繋がる宝石として愛用し、エジプトでは太陽神ラーの象徴としてお守りにされてきたほど、とても強いスピリチュアルパワーを持っていると云われています。
インペリアルトパーズは別名プレシャストパーズとも呼ばれ、自身の持つ内なる魅力に気づき惹き出してくれることで自信を満たしてくれると云われており、結果的に幸運と富、そして素敵な出会いを引き寄せてくれる力を持っていると伝えられているそうです。
トパーズは11月の誕生石としても有名ですが、インペリアルトピンクパーズはそれ以上のスピリチュアルストーンとして特別視されているようです。
もちろん、石を身に着ければなんでも叶うなんてことは無いでしょうが、人の心はキッカケひとつでポジティブに変化していくものです。インペリアルピンクトパーズがそういった意味合いでサポートストーンとなればとても素敵です。
インペリアルピンクトパーズのお手入れと浄化方法
トパーズは、モース硬度さえ見えれば硬い宝石となりますが、劈開がある関係上で強い衝撃には割れる恐れがあるため、硬い地面に落下させてしまうような扱いは避けましょう。
しかし、OHタイプの特性により退色に強い性質を持っていますので、そういった面では安心して良いようです。
表面に汗や油分がついてしまった場合は、軽く濡れた布で拭き取り、乾いた布で水分をしっかり拭いてあげれば輝きを取り戻せるでしょう。
浄化方法についてはお好みの方法で問題ありませんが、水晶浄化やセージ燻蒸がおすすめです。