
デンドリティッククォーツ
自然界のイタズラ!?デンドリティッククォーツの魅力
デンドリティッククォーツとは、デンドライト(樹枝状結晶)という現象が現れた水晶を指します。
一見すると植物の化石がインクルージョンされたように思いますが実際はそうではなく、水晶の中の亀裂に入り込んだ酸化マンガン等の成分が、著しい過飽和および過冷却状態から急激に凝固する結晶成長によってこのような樹枝状の模様を生んでいるとされています。
名称については、デンドライトインクォーツとも呼ばれ、和名では忍石(しのぶいし)という名前が付けられております。尚、ギリシャ語で木を意味する「デンドロン/dendron」がデンドライトの由来と言われております。
また、この現象は条件が合えば水晶以外にも瑪瑙やオパールなどでも起こり得ます。
自然界のイタズラとも思えてしまう、興味深い現象を閉じ込め観賞できるのはとても貴重です。
デンドライトインクォーツの品質について
デンドリティッククォーツ(デンドライトインクォーツ)の品質に関して重要な要素は主に2つあり、「デンドライトの模様」と「透明度」です。
何と言っても、デンドライトの結晶模様が美しくインクルージョンされているかどうかです。
さらに、デンドリティッククォーツは曇りや濁りが多いものは樹枝模様が見えなくなってしまうので、水晶の透明度は重要な要素となります。
透明度高く、樹枝状の模様が明確に見られるものは希少価値があり需要も高いため、市場価格も上がります。
デンドライトインクォーツ鉱物概要
- 名称
- デンドリティッククォーツ
- 英語名
- Dendritic Quartz
- 和名
- 忍石(しのぶいし)
- モース硬度
- 6-7
- 化学組成
- β-MnO2(SiO2)
- 比重
- 4.5~7.9
- 光沢
- ガラス光沢(水晶)
- 結晶系
- 正方晶系(水晶の場合)
デンドリティッククォーツは“調和と絆”を表す癒しの御守り石
デンドリティッククォーツの意味合いは “調和(バランス)と絆(つながり)”
自然との繋がりを深め、生活の乱れやトラブルによって崩れてしまった精神を安定させてくれる働きかけをしてくれるヒーリング効果があると云われている石です。
また、心の平穏をもたらし、家庭や職場などでの良好な人間関係を築き、幸せな絆を育んでくれる御守り石としても大切にされているそうです。
こういった云われについて科学的根拠というものはありませんが、厳しい自然環境の中で偶然が重ならなければ生まれなかったデンドリティッククォーツの存在そのものが神秘であることは間違いなく、そのような石が精神を癒し心を支える “御守り” と成り得る心理は、古来より在る人が正しく生きようとする知恵とも言えるでしょう。
デンドリティッククォーツのお手入れと浄化方法
デンドリティッククォーツ(デンドライトインクォーツ)は水晶に包まれていますので、基本的に水洗いをしても問題ありませんが、研磨(磨き)箇所によって内包された亀裂が表面に出てしまっている場合を考慮して、濡れた柔らかい布で拭く程度に留め、よく乾かすことで美しさを保つようにしましょう。
また、浄化方法についても一通り問題ございませんが、基本的にはセージ燻蒸や、クラスターやさざれなどによる水晶浄化がおすすめです。