<7月の誕生石>ルビーについて、宝石と天然石の違い
<7月の誕生石>ルビーについて、宝石と天然石の違い
和名:紅玉(こうぎょく)
成分:Al2O3
晶系:六方晶系(三方晶系)
色 :赤色・帯紫赤色
硬度:9.0
比重:3.99~4.05
主産地:ミャンマー・タイ・マダガスカル・ベトナム・アフリカ・マダガスカル・ネパール etc
象徴・石言葉:情熱・血液の浄化・永遠の生命
概要:日本では岐阜・愛媛で採取されていた。
天然石・パワーストーンInfonix(インフォニック)バイヤー カツノ&店長です。コラムを読んでくださり有難うございます。
ルビーはコランダムグループの一種で、クロムで発色した赤い色のコランダムの事を指します。
コランダムグループでその他に有名な鉱物ではサファイアがあり、こちらは不純物に含まれる鉄やチタン、クロムなどの金属酸化物により発色します。
青色をはじめ、緑・黄色・紫・ピンクなどの広範囲の色を持ち、宝石名ではサファイア、鉱物名ではコランダムとされます。
◆ルビー(紅玉)
鉱物名(宝石名):ルビー
◆サファイア(青玉)
鉱物名(宝石名):サファイア
◆青以外のサファイア(イエローサファイア、ピンクサファイアなど)
鉱物名:コランダム、宝石名:サファイア
ルビーとスタールビーについて
ルビーの硬度は9あり、ダイヤモンドに次いで硬い鉱物です。
また、ルビーはコランダムにクロムが含有されることで発色します。大きな結晶には成長できないため、綺麗で大きなルビー原石は非常に高価に扱われます。
その昔、ルビーはヨーロッパの人々に特に愛好された宝石で、ルビーの鉱山を入手するために戦争を起こしたほど珍重されていたそうです。
変種としてはスター効果が出るものもあり、これは酸化チタンを多く含有した後に温度変化すると結晶内部でルチルとなり、それが三方晶系に沿う規則的な角度で再結晶したことによりスターが見られるようになります。
スタールビーは、反射した光が3本の筋となり、それらが中心から交差することで6本の光の反射となって見えます。
ルビー原石と共生鉱物について
ルビーの原石は様々な鉱物と共生します。
フックサイトやゾイサイト、大理石や雲母、岩石などと共生します。
パワーストーンとしては「ルビーインゾイサイト」が代表的で、緑のゾイサイトの中に赤紫っぽい色のルビーがあるビーズです。
また、青紫色と紫に近い赤味を帯びた色が混ざったビーズもあり、それらは「ルビーサファイア」と呼ばれたりもします。
宝石ルビーと天然石ルビーの違い
ルビーはパワーストーンよりも、もともと宝石として人気のある代表的な鉱物です。
透明度があり真っ赤なものほど価値があるとされていますが、その様な品質のルビーは宝石として高値で取引され出回りることになります。
パワーストーンとしては、透明度は低くとも艶があり綺麗な赤色をしたルビーが最高級グレードとして販売されています。
ごく稀に透明度の高いビーズも見かけることはありますが、お値段が“パワーストーン価格”ではありません...。
ルビーの含侵処理についての考え
ルビーは宝石としては加工が当たり前となっています。
透明度を出すための含浸処理、艶を出すためのコーティング処理、合成ルビーなど様々です。
透明度が高く見えるビーズは表面を鉛ガラスで加工することで艶を出したり、透明感を増すために天然ルビー原石のクラック部分に鉛ガラスを浸透させ、クラックを見えないようにする充填処理が施されているものもあります。(ガラスに鉛を混ぜるのは屈折率を上げて透明度が出るようにするため)
気になる場合は、宝石鑑別書を取得されることをおすすめいたします。
ちなみに、パワーストーンブレスレットで出回っている透明なルビーの99%は含侵処理が施されていると思っていただいた方が良いでしょう。
もしこれが、完全天然で透明度抜群のルビーであれば指輪用の小さなルースでも〇百万円が当たり前です。
つまり、綺麗ルビーを程よい価格で身近に手にすることができる技術という視点で考えれば、一概に悪い訳ではないと思います。
むしろ問題なのは、故意であれ知識不足による勘違いであれ、処理されたるルビーを未処理のルビーとして販売してしまうことです。
販売する側が処理の旨を伝え、お客様が “納得してお買い求めになる” ことが一番大切なことだと思います。
取り扱いの注意点
ルビーは硬度が9もあるので、普段身に着けている中ではビーズとビーズが擦れてしまう通し穴付近以外は、簡単には擦れたり傷付きません。
ビーズ表面を鉛ガラスで加工したビーズは表面部分のみルビーよりも軟らかいため、少しずつ擦れ傷が付いてくることが確認されています。その点だけお取り扱いのご注意は必要かと思います。
人気のルビーについて、少しだけですが紹介させて頂きました。
最後まで読んで下さり有難うございます。