NO-16 ◆3月の誕生石「アクアマリン・コーラル(珊瑚)」について
実店舗 バイヤー カツノ&店長 カツノです。コラムを読んで下さり有難うございます。
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店長コラム NO-16 3月の誕生石 「アクアマリン・コーラル(珊瑚)について」
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アクアマリンの詳しい詳細はコラムNO-12「ベリル」
こちらからお願いします。
鉱物英名:ベリル (青・淡青色のベリルをアクアマリンと呼ぶ)
和名:緑柱石(リョクチュウセキ)
分類:ケイ酸塩鉱物
成分:Be3Al2{Si6O18}
晶系:六方晶系
色 :青・淡青色(アクアマリン)、淡緑色・鮮緑色(エメラルド)、黄色(ヘリオドール)
黄緑(バナジウム・ベリル)、ピンク色(モルガナイト)、赤色(レッドベリル)、透明色(ゴシェナイト)
硬度:7.5~8
比重:2.63~2.92
主産地:ブラジル・パキスタン・マダガスカル・コロンビア・ナミビア等
アクアマリンはその美しさから海の宝石とされ、海に投げ入れたらその美しさから見つける事が出来ず
海に溶ける宝石と言われています。
古くは、海の力の宿った船旅のお守りとして珍重されていました。
特殊効果としてキャッツアイがでるものもありますが、綺麗な物が少なくとても稀少です。
市場にはあまり出回らず、コレクターズアイテムとなっています。
パワーストーンとして販売されているアクアマリンキャッツアイも、黒い不純物が多く入り綺麗なモノは非常に少ないです。
アクアマリンはパワーストーンの中でもとてもポピュラーで人気な石として知られています。
お店によってグレードはまちまちで、グリーン色や水色・ミルキーなモノからクリアーなモノまで様々です。
勿論グレードによって値段もかなり差がありますので、自分の目で見て価格とグレードを判断するしかありません。
このアクアマリンですが、近年では良質なアクアマリンがなかなか市場に出回らなくなりました。
当店ではアクアマリン等の人気石は特に厳選して入荷しておりますので
良質なアクアマリンが入荷出来ない事に頭を悩まされています。
きっと良質な原石が採取されないのだと思います。
最近市場ではルチル入りゴールデン(オレンジ)ベリルと売られているブレスを見かける様になりました。
このルチル入りと紹介されている針状インクルージョンは
ルチルではなくチューブインクルージョン(細かい空洞の線がルチルの様に見えている)です。
トパーズやクンツァイトなども同じようなチューブインクルージョンが良く見受けられますのでご参考までに。
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鉱物英名:コーラル/Coral
和名:珊瑚(サンゴ)
成分:Caco3+炭酸マグネシウム+カロチンなどの有機物
晶系:六方晶系 (粒状体)
色 :赤・紅・ピンク・白・淡黄・朱
硬度:3.5~4
比重:2.6~2.7
主産地:地中海沿岸(中国)からアフリカ・東シナ海、台湾・ハワイ沖など
我が国日本でも美しい珊瑚が採取され、宝石として多く愛用されている。
しかし、近年では自然保護の為、採取量を制限している。
象徴・宝石言葉:幸福・長寿
珊瑚とは、海底に育つ腔腸(コウチョウ)動物(珊瑚虫)の軸骨で、固い樹枝状の骨格を指します。
簡単にいいますと、植物ではなく生き物の「骨」といった所でしょうか!
古代の人々は形状が樹枝状の為、植物だと思い込んでいたそうです。
珊瑚は宝石などの装飾品としてだけでなく、強力なパワーをもつ海からの贈り物として様々な大切な用途に使用されてきました。
護符や祭儀の法具として使われたり、嵐を鎮める力があると信じられ船旅の御守りとして広く用いられました。
中国では珊瑚は七宝の一つとされ、不老長寿の御守りとして珍重されてきました。
珊瑚は色ムラが無く真っ赤な色が一番高価なモノとして扱われています。
宝石質の珊瑚には、アカサンゴ、シロサンゴ、モモイロサンゴなどの種類があります。
パワーストーンとしては天然の珊瑚のブレスレットなどは基本的に扱われていません。
珊瑚専門店がある位ですので、なかなかパワーストーンとしては流通しないのです。
ちなみにですが・・・天然の赤珊瑚のブレスは20万円前後と高額です。
パワーストーンとして販売されている珊瑚は、染め珊瑚かイソバナ珊瑚が殆どす。
染め珊瑚は夏場などの汗をかいてしまう時期に身に着けていますと、色おちしてしまいますので注意が必要です。
購入前には必ずその珊瑚が染めてあるかを確認する必要があるでしょう。
イソバナ珊瑚は、正確には珊瑚の親戚みたいなもので近縁種です。
形は瓜二つですが、硬度が弱く、そのままだと加工できないので樹脂コーティングをしているモノが殆どです。
当店のビーズの珊瑚もこちらの珊瑚を使用しています。
色は天然色ですので、染めているものより良いと思いこちらを使用しています。
本当は完全な天然を扱いたいのですが、価格が全く違うためパワーストーンのお店としては難しい所です。
珊瑚の少し楽しいお話を一つ!!
突然ですが・・・珊瑚はどこで採取されますか??
この問いに多くの方が「海」とお答えすると思います。
しかし、「山珊瑚」という不思議な名称で呼ばれているものがあります。
しかも三つの違うモノが一まとめに「山珊瑚」と呼ばれています。
一つはかつて海だった場所が大陸となり、化石化した珊瑚が発掘されることがあります。
これは納得ですね。
もう一つはキノコの一種で「ハナビラタケ」のことを指します。
花弁状の白いキノコで外観が珊瑚に似ていることから、「山珊瑚」の愛称がつけられました。
え"~石でなければ化石でもない!キノコです(笑)
もう一つはアラゴナイトの一種で、原石の放射状に伸び珊瑚のような形状をしたもののことをいいます。
キノコよりはマシな感じがします。
このように異なるものが一つの名称で呼ばれるのはややこしいことではありますが
ユニークな発想で名前を付けるのもまた一つ鉱物の楽しみでもあるかもしれませんね。
3月の誕生石、アクアマリンと珊瑚はどちらも深く海に関係した鉱物という事が解ります。
だから僕の3月生まれの友達は海(サーフィン・釣り)が好きな人が多いのかな??
今回は、アクアマリンと珊瑚について述べさせて頂きました。
注:僕が独自に調べたものであり、100%事実とは限りませんのでご理解の程お願い致します。
いつも読んで下さり有難うございます。